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2011年12月29日木曜日

消費税とマニフェスト
 
 
 2011年も残すところあと三日。未だ、消費税について論議が続いている。私は税調副会長のひとりとして連日、その論議に加わってきた。そのため、例年楽しみに顔を出してきた餅つきにも、結局、参加できずに終わった。地元の多くの支援者のみなさんへのご挨拶廻りも失礼している。
消費税についてはいろいろな議論がある。誰しも税は安い方がいい。だが社会保障高齢者関連3経費だけでも9兆円以上が不足する現状を見れば、安定財源を確保するため消費税引き上げは有力であり、そのこと自体を否定する議員は多くはない。有権者からもそうした声を少なからず聞く。
これまでのように財源は国債発行で賄うべしとの意見もある。わが国の国債はギリシャ等とは異なりほとんどが内国債であり、容易には暴落しないと考えるが、一方、毎年20兆円以上の欠損が続いている今日の財政状況をいつまでも続けられるとも思えない。
にもかかわらず、2009年のマニフェストで民主党は、与えられた任期中には消費税は上げないことを約束した。議論が集中するひとつのはこの点である。今、消費税について論じるのはマニフェストに違反していると言うわけだ。
必要なのになぜ上げないと約束したのか。私はこう考えている。言うまでもなく、引き上げの前にやるべきことがある、そのための時間だと言うことだ。すなわち、ムダを省く、行政改革、政治改革、社会保障を立て直す。そして何よりも景気回復と新たな経済成長の実現(成長戦略)。総選挙後、2年半近く経った。残すところ、永くて一年半。率直に言ってこれら諸改革は道半ばである。この間、東日本大震災や欧米の経済危機もあった。だが言い訳にはならない。残された時間にまずこれらの改革に全力を注ぐべき時だ。
慎重論の根拠はここにある。その通りだと思う。だが、だからといって、早晩考えなければならない引き上げについて準備をしないままでいいとはならない。法律が成立しても現実に税引き上げまでには一年はかかる。4年経って任期が終わる時、そのための準備が全くできておらず、そこから改めて新たな政権が条件整備を始めろというのではあまりに無責任な話だ。
消費税を口実に離党者まで出たが、私は消費税引き上げの是非を巡って党が二分されていると考えてはいない。どんな準備しておくべきか。連日、白熱した議論が続いてきたが、その議論が続く中、多くの点でほぼ共通の問題意識が共有されてきているように感じる。引き上げの前提としてのムダの削減、具体的には政治改革と行財政の改革、景気回復と経済成長の実現、実施した場合の低所得層への逆進性の克服等々。
内には東日本大震災と原発事故、外には欧州の経済危機。この困難な状況のまっただ中にあって、国民の暮らしを支える待ったなしの社会保障改革を実現する。2年前に政権交代を通じて託され、未だ途上にある民主党政治の使命を、今こそ前進させることが求められている。
今日の総会で、結論に至ることを期待する。
衆議院議員  若井 やすひこ

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