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言う! 私なら決められる?ことの軽重を問う ~ 2014年7月1日 集団的自衛権行使容認、閣議決定 ~
2014/7/1
私なら決められる?ことの軽重を問う
~ 2014年7月1日 集団的自衛権行使容認、閣議決定 ~
2014年7月1日、安倍内閣は、通常国会閉会直後のこの時期に集団的自衛権の行使容認を閣議決定した。決定の柱となるのはその前提となる憲法解釈の変更である。
歴史の教訓、専守防衛、そして憲法
これまでわが国はもっぱら自国のため、武力行使は言うに及ばず、武器使用にさえ極
めて慎重な姿勢を一貫して堅持してきた。今回の決定を機に、一挙にその歯止めが効かなくなる怖れがある。国際紛争においては事態はシームレスに、かつ待っ
たなしで急速に広がり、深刻化するのが常だ。局地的で小規模な武力衝突が泥沼化し、いつ果てるとも知れない全面戦争につながるケースは多い。ともかく相手
のあることだ。始めることは一国でもできるが、やめることは一国だけでは決められない。その教訓を踏まえ、憲法を根拠として極めて抑制的に慎重に自衛力を
保持し、専守防衛の立場を徹底してきた。安倍政権は歴史を振り返り、その教訓を踏まえているのだろうか。そのことを理解し、その上で覚悟ができているとい
うのだろうのか。
果てしなく広がる広義の軍拡
近年、わが国周辺の確かに安全保障環境は困難を増している。自衛の必要度は高ま
り、その準備は欠かせない。確かにこの現実を無視することはできない。海象が荒くなり、波の高さが増せば、それを越えられるだけの船が必要になる。不慮の
事態にも備えなければならない。例えば日本の周辺海域で米軍船舶が攻撃を受けた場合、いかなる法的根拠に基づきどう対処するのか。それによっては必要なヒ
トもカネもいや増すだろうし、シゴトの困難や危険が深刻化することも覚悟しなければならない。
だが、だからと言って、その船が地球の果てまで行く必要があるかどうかは別問題
だ。戦火の下のホルムズ海峡で、海上自衛隊が機雷掃海作戦を実施すべきなのか。今回の閣議決定の危うさは、ここに書かれている事項だけでことは収まらない
ということである。書かれていないことも含めて、この機に一緒くたことを運ぼうというのはあまりに乱暴なやり方と言わざるを得ない。
「決められる」とはどういうことか?
「決められる」とはこういうことを言うのかどうか。
今回の決定における武力行使の新たな三要件である「密接な関係のある他国」に対する
攻撃と言うが、これらの国とは具体的にどこか、わが国に対する「明白な危険」とは、具体的にはどのような事態か。状況は刻々と変わる、それは時の政権が決
めるべきもの、という。このような重大な判断を果たして時の総理一人に委ねていいのか、委ねられることなのか。それを方向付けている前提が憲法であるはず
だが、それを都合のいいように解釈変更してしまえば、具体的な歯止めはどこにもない。
それだけ重大な決定に際しては、しっかり時間をかけ、十分に国民の意見も聞いて、国会で議論を尽くした上で国民の全てが悔いることのない結論を出すというのが憲政の常道だ。正に万機公論に決すべしである。
「決められない」の一語でこうしたプロセスを飛ばす、国会での議論もほとんどなく、与党間での密室の協議のみで「決める」、これを「決められる政治」と言うのか、むしろ立憲主義の破壊と言うべきである。
自衛隊法等の改正を徹底論議する
ともかくも、この閣議決定に基づき、秋の臨時国会以降、自衛隊法、周辺事態法改正を始め、具体的な集団的自衛権行使のための個別法が提出されるだろう。
昨今の国会運営の進め方は、特別委員会を立てて、そこに多くの関連法案を一括提出
し、ひとつひとつの法案についての丁寧な議論を欠いたまま短期間で一気に成立を図ろうとする強引な手法が目立っている。これでは国民的論議は深まらない。
このことに象徴されるような巨大与党の独断専行に決定的な歯止めをかけることは困難が多いが、今日から周到に準備を重ねて徹底的な論議を尽くす決意であ
る。
衆議院議員 若井 やすひこ
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