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2014年5月15日木曜日

2014年5月7日水曜日

建設業法改正案等 要請を受けました


言う! マニフェストの総括、高速道路無料化 ~ 現在、3,147km/10,548km~

2014/5/7
マニフェストの総括、高速道路無料化
~ 現在、3,147km/10,548km~

 2001年以来、民主党は政権公約としてマニフェストを掲げ、取り組んできた。
 一旦は政権を担い、その実現を目指したが、実現できたものもあり、出来ずに挫折した ものもある。思わぬ抵抗もあり、想定外の東日本大震災や原発事故も起きた。だが、率直に言って認識が不十分であった部分も少なくない。一方、やめずに今後 も追求しなければならないテーマもある。現在、見直しを党内で進めている。これまでの経緯を振り返り、反省も含めて総括する中から、政策をさらに現実化 し、具体化し、粘り強く国民の理解を求める中からいつか実現を目指したい。

無料化で何をめざしたのか
 民主党マニフェストのひとつに高速道路の原則無料化がある。連休中にドライブ旅行を した方はお気づきかも知れないが、現在、全国各地に無料の高速道路が実現している。ご存じないかもしれないが、実は10,548kmの高速道路のうち、 3,147kmが無料化している。建設中を加えれば、近い将来出来上がる12,908kmのうち、4,000kmは無料化される。無料区間は通行料収入で は償還の見通しはたたないが、交通ネットワーク形成の上で欠かせない部分であり、これらは税で整備されている。
 わが国では半世紀にわたり高速道路の建設が進められてきたが、目標14,000km のうち、現在、開通済10,548km、建設中2,360km、合計12,908kmである(平成25年4月現在)。平成17年の民営化時、総建設費の有 利子負債は38. 1兆円、これを通行料で平成62年までに償還終了、全線を無料化する予定であり、平成25年現在、残債は31.8兆円である。
 民主党が高速道路の原則無料化をはじめてマニフェストに掲げた2001年当時、既に9,000km余の高速道路が出来ており、さらに5,000kmが計画されていた。すでに出来ている高速道路はすべての国民の共通の財産である。
できる限り有効活用しなければならない。高い料金が理由で使われないのでは宝の持ち腐 れ、出来る限り無料化する、出来ないところは出来るだけ安くして、最大限、利用してもらう。そうすれば利便性はより高まり、また遠隔地であればあるほどメ リットは大きい。道路公団の廃止はすでに実現したが、無論、無駄な高速道路は建設を抑制し、スリム化してムダなお金は遣わないことが目的だ。


社会実験から見えてきたこと
 マニフェストに沿い、民主党は政権担当の3年3カ月、社会実験等を通じ、無料化に向 け取り組んできた。様々の割引実験についてはユーザーもお気づきかと思う。平成23年の3. 11東日本大震災により中断したが、この社会実験を通じて、無料化について様々な知見が得られた。
 高速道路無料化は、所期の想定通り多くのメリットをもたらす。その一方、少なくとも 東名高速や首都高速、阪神高速等、無料化により混雑度が増すなど高速道路の機能が果たせなくなる部分もある。これら約3,000kmは無料化対象から外さ ねばならない。他方、現在は有料区間であるが、人口減少などの将来の社会変動により不採算路線になる可能性のある個別路線、計約5,000kmについて は、今後、引き続き段階的に無料化を検討すべきである。
 今回、有料区間について更新あるいは大規模修繕の必要から、償還期間を15年延長す るための法改正がなされる。償還計画に更新費用が見込まれていなかったことも問題だが、「造るからよりよく使う」時代への転換点として、この機会に高速道 路の将来について改めて整理しておくべき時である。
 ともかくも、これからもより可能な部分から、より速やかに無料化すると共に、その他についても通行料金を引き下げるべく、取り組んでいく所存である。

衆議院議員   若井 やすひこ