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2013年5月1日水曜日

言う! どうする、代替エネルギー ?原発再稼働は必要か

2013/5/1 
どうする、代替エネルギー
原発再稼働は必要か 
 
 
 間もなく夏がやってくる。電力需要のピーク期でもある。50基中49基の原発が停止している中で、夏になると電力危機が叫ばれ続けてきた。しかし、福島原発事故以来2度の夏を過ごしたが、結局、電力危機は生じなかった。この間、なぜ原発なしで電力供給ができたのか。
 

 その理由として、節電が進んだことも事実だが、実は電力供給の代替手段が有効に働いたことが効いている。主役は次世代型の火力発電所の存在だ。火力と言えば、昔ながらの盛大に煙を吐き続ける環境負荷の大きい発電所を思い浮かべる。だが今日、それとは正に似て非なるもの、ほとんどがガスコンバインドサイクル方式の発電システムである。詳しい紹介は省略するが、ガスタービンと蒸気タービンを連結し、60%水準の極めてエネルギー効率の高い、環境に優しい、わが国固有かつ最も進化した、技術の粋を極めた発電システムである。


 実はわが千葉県は、この方式による全国最大級、500万kWの富津火力を筆頭に、5カ所、出力合計約2,000万kWの火力を擁するメッカ、実に原発20基に相当する設備容量を有している。最も古い千葉火力は昭和32(1957)年4月に運転開始、当時としては東洋一、総出力60万kWの大容量を誇る発電所で、4本の煙突の風景は少年時代の記憶に鮮やかだった。40年余を経て老朽化した旧設備を廃止、新たに排熱回収型コンバインドサクル発電方式の設備を建設し、千葉市の市街地に隣接する立地にありながら平成13(2000)年6月、288万kWの出力を持つ発電所として生まれ変わっている。原発なら1基約2,000億円のカネと10年以上の時間を要するが、火力再開発なら1基約200億円、4、5年の時間で同レベルの出力の発電施設整備が可能と言われる。


 すでに全国23の火力発電所で既に3,637万kW(平成23年度末)が稼働している。5年以内に40年以上となる老朽化火力の設備容量が3,533万kWあり、これらを更新することで、原発50基の全設備容量4,885万kWに匹敵する容量を優にカバーできるだろう。


 燃料の輸入コストが嵩み、日本経済を圧迫すると言われるが、省エネはわが国のお家芸でもある。天然ガスはシベリア、サハリンに加えて、最近ではアメリカのシェールガスが加わり、日本近海のメタンハイドレード(天然ガス国内消費量200年分)もいずれ実用化する。一方、原発でもウラン輸入にコストはかかり、しかも資源枯渇の時間はより短いと言われている。


 さらに、すでに実用化している自家発電4,191万kW(平成21年)がオープンに供給されれば期間はより短くなるだろう。電力供給の主たる問題はこれによって原発抜きでも10年ほどで解決できると考えられる。なお、太陽熱や風力、小水力等の再生可能エネルギーに対する期待は大きいが、普及には時間もかかり、当面の代替電力量も限られる。再生可能エネルギーが主力となるまでの間、先端火力の果たすべき役割は限りなく大きいと考えられる。
 
 
 
衆議院議員   若井 やすひこ

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